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信用こそ、すべての価値の土台である

2025年8月8日


信用こそ、すべての価値の土台である


■有料か無料か


ある日のこと。

小学一年生の息子に、

ちょっとした質問をしてみました。


「月5万円払ってくれたらバスケットボールを教えてあげる」

そう私が言う横で、別の人が、

「僕なら無料で教えてあげるよ」

と言ってきたら、

どちらにバスケットボールを習いたいか。


さて、息子はどちらから教わりたいと答えるだろう?

内心、「無料の人!」と即答するだろうなと思っていたところ、

予想を裏切る返事が返ってきました。


「お父さんに教えてほしい。お父さんは信用できるし、

価値があるものは高いはずだから、お金を払いたい。

無料の人はなんか信用できない。」


私は正直、雷に打たれたような感覚でした。

子どもは素直で安ければラッキー

と思うものだとばかり考えていました。


しかしこの一件で、

私は改めて大切なことに気づきました。


「信用がなければ、価値はない」


これは仕事の世界でもまったく同じです。


いくら素晴らしいサービスを提供しても、

相手から信用されていなければ、

その価値は評価されません。


逆に、信用されていれば、

人は安心して対価を支払います。


つまり、「信用されていること」こそが、

すべての価値の出発点なのです。


■「価値がある」と思ってもらうために必要なこと


ビジネスにおいて、価値は自分で決めるものではありません。

価値を決めるのは、あくまでも受け手である顧客です。


だからこそ、価値を正当に評価してもらうには、

その前提として顧客からの信用を得ていなければなりません。


信用できない相手の商品に、人はお金を出しません。

信用できない説明に、人は納得しません。


逆に、信用がある人が勧めるものには、安心してお金を支払えます。

つまり、信用がなければ価値は生まれないということです。


■会計事務所としての本質的な価値


私は、会計事務所の仕事は「申告」や「帳簿整理」といった

事務作業だけにとどまるべきではないと考えています。


本質的に提供すべき価値は、

関与先の信用を高めること

だと、私は確信しています。


たとえば、融資を受けるとき、採用活動を行うとき、

あるいは取引先との新規契約の場面でも、


相手が「この会社は信頼できる」と感じてくれなければ、

何ひとつ前に進みません。


そこで重要になるのが、

数字の信頼性=決算書の信頼性です。


決算書は読む人が読めば、

経営者の思想や性格が見えてきます。


たとえば、


★利益をどこまで出しているか

★投資にどう向き合っているか

★資金繰りに対してどういう意識でいるのか

無理をしていないか、

★ごまかしはないか


これらはすべて、数字という形で決算書に現れます。


整った決算書は、整った経営の証拠であり、

そこからにじみ出る経営者の姿勢が、

相手に安心感と信頼感を与えます。


■黒字でなければ、信用されない


そしてもうひとつ、厳しい現実があります。


決算書は整っているだけでは十分ではなく、

黒字(最終利益が出ている状態)である必要があります。

赤字企業は、それだけで信用を失っていくことがあります。


★銀行は、会社の返済能力を見ています。

★取引先は、事業の継続性と安全性を見ています。

★求職者は、会社の安定性と将来性を見ています。


つまり、どれだけ理念や情熱があっても、

黒字かどうかという結果が信用の入り口である以上、

そこから逃れることはできません。


■黒字化の支援


だからこそ、私たち会計事務所の使命は明確です。


「どうすれば黒字にできるか?」を、

共に考え、支援します。


★不採算部門を見える化する

★高収益部門を強化する

★投資のタイミングを保守的に検討する

★価格設定や社内の仕組みの改善を提案する


こうした具体的な支援を通じて、

数字の力で経営を強くする。


それが、私たちが提供できる

付加価値だと考えています。


■最後に


「この人に任せたい」

「この人なら信頼できる」

そう思ってもらえなければ、

仕事は始まりません。


そして、

その信用を支えるのが「黒字経営」であり、

それを第三者に数字で説明できるのが「決算書」です。


私たちが提供すべき最大の価値は、

関与先と黒字化支援と決算書の信頼性を高めることで、

より関与先が発展する土台を強固にすることにあります。


資金調達がうまくいく、

お客様にサービスが喜ばれて売上が順調に伸びる、

赤字が黒字になる


想像することは簡単であり、

実際やるとなると難しくもあります。


それでも、

うまくいくため実践し続けていけば、

たくさんの困難にぶち当たりますが、

信用を大切にすることで協力者が現れ、

ひとつひとつ乗り越えることができます。


困難(チャレンジ)の先に大きな達成感や喜びがあることを信じ、

一番の協力者として、関与先とともにありたいと思います。

立ち止まれば、忘れる。継続すれば、武器になる。

2025年8月1日


立ち止まれば、忘れる。継続すれば、武器になる。


■最初の3年が重要


大学を卒業して監査法人に入所したとき、研修で先輩社員がこう言いました。


「最初の3年がすべてを決める」


その言葉を、今でも忘れません。


厳しい環境に身を置きたいと思っていた自分にとっては、

身が引き締まる思いと同時に、

「自分も変われるかもしれない」

と未来に希望を感じた言葉でした。


3年ですべてが決まるなら短いものです。


しかし、3年ですべてが決まるというのは、

3年頑張れば良いという意味ではなく、


本当の意味は、

・3年で周囲の自分への評価は固定されてしまう。覆すことは非常に難しい。

・3年頑張れるなら努力があたりまえになる。

ということであるように思います。


■成長にも、慣性がある


物理には「慣性の法則」がありますが、これは人間の成長にも当てはまります。


最初にどれだけ力強く踏み出せるか。

どれだけ加速できるか。

それが、その後の成長スピードを決める。


一度止まれば、その勢いは簡単に失われていきます。

立ち止まることは、忘れることと同じです。


だからこそ、最初が重要です。

最初さぼればそのツケを取り戻すことは難しいです。


■継続の力が、スキルを“武器”に変える


スキルは、一度覚えたら終わりではありません。

継続して使い続けてこそ、磨かれ、血肉となり、武器になります。


私自身、アメリカに留学して日本に戻ったとき、

日本語がうまく出てこず、思考も浅くなっているように感じました。


逆に、英語を使わない生活を続ければ、すぐに英語は出てこなくなり、

その反面、日本語の感覚は徐々に復活していきました。


これは言語に限った話ではありません。

どんなスキルも、使わなければ錆び、使えば復活し磨かれます。


■忘れることを、恐れなくていい


「せっかく覚えたのに、忘れてしまった…」

そんなふうに自分を責めてしまう人もいるかもしれません。


でも、大丈夫です。

一度身につけたものは、なくなりません。


記憶の奥に眠っているだけ。再び使えば、また戻ってきます。


だからこそ、こう考えてください。


「忘れてもいい。でも、また始めよう。」


■会計は、人生の“武器”になる


私は、多くの人に会計を武器にしてほしいと思っています。

会計は、過去・現在・未来を数字で見える化する力を持っています。


過去を知れば、今の立ち位置が分かる

未来を見据えれば、今やるべきことが見えてくる


この力は、経営にも人生にも使える“武器”です。


そしてこの武器は、一度身につければ一生もの。

ただし、継続して磨き続けることが条件です。


■最初の3年、そしてその先へ


何かを始めたら、まずは3年間、

止まらずにやってみてください。


1万時間の法則というものがあります。

特定のスキルを身につけるには1万時間の反復練習が必要という法則です。


失敗してもいい。忘れてもいい。

大切なのは、「スキルを使い続けること」です。


立ち止まれば、忘れ、継続すれば、武器になる。

会計を武器に人生も経営も成功することを心から祈っています。


スキルアップと会社への貢献

2025年7月12日


スキルアップと会社への貢献


■求められているスキルアップとは


成果をあげるために私たちは何を学ぶべきでしょうか?


海外で活躍するために英語を学ぶことでしょうか、

日々の業務を効率化するために

エクセルを習得することでしょうか、

会計数値をより理解できるように

簿記を学ぶことでしょうか。


もちろん成果をあげるために、

自分自身の業務の効率化や、

クオリティを高めることはとても大切です。


しかし、それだけでは会社への「貢献」

の幅や影響度は限られてしまいます。


組織で本当に成果を生み出すには、

自分自身の業務だけではなく、

業務全体の“流れ”を意識し、

小さなインプットで

より大きなアウトプットを生み出すためには

どうすればよいかをか考える視点が必要です。


■業務改善は川の流れ


成果は、上流から下流へと流れる

「川」にたとえることができます。


どれだけ自分の担当業務を頑張っても、

その「川」が細く、流れが滞っていれば、

全体への貢献は限られます。


それよりも、川そのものを広げ、

流れを速くするために、

上流から下流までを考え

堤防を整備することのように、

「組織全体の業務改善」に

視野を広げ考えることが、

本当の意味での成果につながります。


どこで業務が詰まっているのか?

どこが情報共有のボトルネックになっているのか?

どこが弱点で、改善の余地があるのか?


こうしたポイントを見つけ、

取り除いていくことが、

より大きな成果の拡大につながります。


■スキルアップに期待している


あるお客様とお話ししていたとき、

「従業員のスキルアップを期待している」

というお話を伺いました。


よくよく聞くと、


それは単なる作業の上達ではなく、

以下の大きな視点を持つことを

重視しているように感じました。


・他の部門がどのような業務をしているかを理解すること

・必要な情報を、必要な相手に届けられる視点を持つこと

・組織全体を見ながら、自分の役割を考えること


自分の業務だけに没頭していると、

「誰のために働いているのか?」

が見えなくなってしまいます。


■組織全体はどの方向を目指し、何に貢献しようとしているのか


会社全体がどの方向を目指し、

何に貢献しようとしているのかを理解し、

その中で、

自分がどのように組織に貢献できるのか。

それを理解したうえで日々の業務に取り組めば、

きっと成果の出し方も変わってくるはずです。


ピーター・ドラッカーはこう語っています。


「成果をあげるためには、自らの果たすべき貢献を考えなければならない。」


努力の量ではなく、成果の質と方向性。

どう働けば、より組織に貢献できるのか。


そんな問いを日々、

私自身も自分へ問いかけながら、

スキルアップと業務改善に

励んでいきたいと思います。

世のため人のためには儲からなければいけない。

2025年7月5日


世のため人のためなら儲からなければいけない。


■そのお金はどこから来ているのか?


「世の中の役に立ちたい」

「人のためになりたい」


そんな思いで起業して、

経営をしている方が多くいると思います。


多くの人に役に立った結果、

多くの人からお金が入り、

儲かる人がいる。


その一方で、


多くの人に役に立つことができたけれども、

お金は出ていくばかりでお金は入らず、

儲からない人もいる。


人の役に立つことと、

儲かることはイコールではありません。


お金はお金を儲ける仕組みが前提としてある。


お金を儲ける仕組み、


つまり、


どんな価値を、

誰に、

どんな方法で提供し、

どうお金を得るのか、


その仕組みのことを、

ビジネスモデルといいます。


継続して儲けるためには、

ビジネスモデルが重要です。


■世のため人のために


私は、

世のため人のために、

そんな気持ちで頑張っている人は、

儲からなければならないと思っています。


儲からなければどうなるのか、

今やっているサービスをやめないといけなくなり

サービスを受けている人が困る。


儲からなければどうなるのか、

協力してくれる人にお金を払いたくても払えなくなる。


儲からなければどうなるのか、

そもそも自分自身の生活が成り立たなくなり、家族が離散する。


儲からなければいずれ誰かしらの人生が破綻します。


■ 儲からない事業はしてはいけない


商売人は儲からない事業はしてはいけません。


事業を継続して発展させていくためには、

儲けを出し税金を納める側に立つ必要があります。


関わる人の幸せを願うなら、

事業をスタートした時点から、

経営者は事業の拡大と発展に

コミットする必要があります。


サービスを継続発展させること、

そして税金を納めることが、

商売人ができる社会貢献です。

モチベーションが上がらない時に試す、退屈を変える方法

2025年6月30日


■「学校の授業、退屈なんだよね」


ある日、うちの子がそうつぶやきました。

授業についていけないのではなく、

むしろ、授業が簡単すぎて知っていることばかり。

つまり、「難易度が合っていないことによる飽き」でした。


ーこれは、子どもだけの話ではありません。

私たち大人にも、まったく同じことが起きています。


■ やる気が出ないのは「難しすぎる」からじゃない


私は子どもにこんな提案をしてみました。


「それなら、自分でハードルを上げてみたら?」


たとえば、


・30分でやっていた課題を15分でやってみる

・制限時間内に何問解けるかに挑戦してみる

・終わった後に自己評価をしてみる


この“セルフ・ブラック化”は、

私自身が仕事の中でも取り入れている方法でもあります。


■ 「簡単すぎる仕事」は人の成長を止める


会計事務所の現場では、「正確さ」が何より重視されます。

もちろん、それは業務の土台として欠かせない要素です。


しかし、それだけでは、

業務にあたるスタッフも、お客様自身も、本当の満足を得ることはできません。


たとえば、年に1度だけ提出される正確な決算書よりも、

日々リアルタイムで信頼できる数字が見られ、

経営判断に活かせる状況のほうが、

圧倒的に価値の高いサービスになります。


ただし、リアルタイムで精度の高い数字を提供するには、

限られた時間の中での判断と処理が求められ、難易度は一気に上がります。


この目標が高すぎると、

スタッフに過度な負担を与え、

自信や達成感を失わせてしまうリスクもあります。


だからこそ重要なのは、

「簡単すぎず、難しすぎない」ちょうどいい目標の設計。


無理のない負荷の中で、

挑戦と成長の実感を得られるラインを見極める。

それこそが、マネジメントの本質だと考えています。


■ 目標設定がなければ、思考が止まる


目標が不在のまま数字だけを追っている経営者も少なくありません。

黒字でも手応えがない、月次報告が惰性になっている

それは「数字」と「経営の意志」が乖離している証拠です。


結果、こんな症状が出てきます


・成行き経営になる

・どんぶり勘定が常態化

・問題が起きたときに“他責”に走る


私たち会計事務所の使命は、単に数字を並べることではありません。

「経営者が前に進むための、意味のある目標を一緒に設計すること」です。


目標は今より高く設定してみませんか?


■ 自分にとって“ちょうどいい目標”を持てているか?


子どもが「退屈」と感じた理由は、

「本人の成長速度に、周囲の環境が追いついていない」

ということにあります。


これは私たちの日々の業務にも

お客様への経営支援にも同じことが言えます。


・昨日より少し早く業務を終える

・今月はひとつ新しい提案をしてみる

・来期から管理会計の仕組みを入れてみる


そんな「ちょっとした背伸び」の設定が、

前進のスイッチになり得ます。


■ “退屈”は、成長の予兆かもしれない


やる気は根性では生まれません。


「ちょうど良い目標設計」が、モチベーションの源泉です。


もし今、あなたが「なんとなく退屈だ」と感じているのなら、

それはきっと「次に進む準備が整っている」というサインです。


目標をほんの少しだけ高く設定してみましょう。


たとえその目標に届かなくても、

昨日の自分より少し前に進んだ実感が、

次の一歩への原動力になるはずです。


日々の積み重ねが成長であり、

ひとりひとりの一歩前に進む姿勢が

事業の推進力になることでしょう。


経営とITと、そして日常の会計のはなし

2025年6月20日


経営とITと、そして日常の会計のはなし


経営は、

事業計画をつくり、

予算を立て、

銀行からお金を借り

小さなオフィスを借り、

設備投資をし、

人を雇い

日々の取引を記帳し

月次で振り返り

新たな打ち手を打っていく。


その繰り返しの中に、

繰り返しではないドラマがあります。


初めて単月黒字を出せたときの安堵と歓喜。

新しい取引先や従業員との出会いに感じる、ワクワク感。

長年の取引先との別れには、少しだけ胸が詰まることもある。


日々、帳簿をつけながら、

誰にも見られない改善を積み重ねる。

うまくいけば黒字、

うまくいかなければ、さらに赤字。

「結果がすべてではない」と言いながら、

心のどこかで「結果がすべて」と本音が揺れる。


自分なかの心の葛藤と向き合いながら、

積み重ねた小さな変化が、

いつしか目標とした結果に少しずつつながっていく。


小さな変化は「今」は目立たなくても、

「将来」の大きな一歩になり得る。


だからこそ、伝えたいです。


今、黒字化していない会社には、

「焦らず、一歩ずつが一番の近道」

逆に売上を急激に伸ばしている企業には、

「その勢いを殺さず、足元を固めることこそ飛躍の土台」

と。


正しい会計処理は、これまでの失敗も成功も正しく教えてくれます。

そして、数字と向き合う経営者を、そっと後押ししてくれます。


このブログでは、

経営やIT、日々の会計処理、ちょっとした日常を

少しずつ綴っていけたらと思います。

どうぞ、よろしくお願いします。